6月8日、2018年度人工知能学会全国大会(鹿児島県)で、吉村研究室(内田英明、藤井秀樹、吉村忍)による「道路交通網と電力系統の連成シミュレーション」、ならびに大澤研究室(早矢仕晃章、大澤幸生)による「データ3.0時代のデータランドスケープ」が、優秀賞をダブル受賞しました。
<受賞した研究・活動>
「データ3.0時代のデータランドスケープ」(早矢仕晃章、大澤幸生)
データを取り巻く環境、役割、価値の変化を概観し、異分野データ連携の課題の表出化から、異なる領域のデータを結合する可視化手法「データランドスケープ」を提案しました。そして、異種のデータのネットワークが作り出す構造的特徴を定量的に評価し、データの関係性を俯瞰的に分析しました。
<コメント>
この度、人工知能学会の全国大会にて優秀賞という名誉ある賞を頂きました。査読してくださった方々、選考委員の方々、オーガナイズドセッション聴講者の皆様に感謝するとともに、本研究活動を日頃から支援してくださっている専攻の先生方、研究室のメンバーに深く御礼申し上げます。AIに対する社会的な期待が高まり、データの価値や役割も一層重要となってきています。データ・AI技術・人間の相互作用に基づくデータの価値発見によるイノベーションの場である「データ市場」と、それを支援する技術が必要です。今回賞を頂いたことへの感謝を原動力とし、これからも一層研究に励んでいく所存です。今後ともよろしくお願い申し上げます。
<受賞した研究・活動>
「道路交通網と電力系統の連成シミュレーション」(内田 英明,藤井 秀樹,吉村 忍)
電気自動車を介して電力系統と交通網の間に生じ得る相互作用に着目し、
電力・交通の2つのシミュレータを連成させるモデルを開発しました。
また、都市スケールの数値解析により電圧不安定化等の現象を再現しました。
<コメント>
この度は、人工知能学会の全国大会にて優秀賞を頂き誠にありがとうございます。
発表を行ったオーガナイズドセッションでは幅広い背景を持った発表者・聴講者が集まっており、
活発な議論のなかで本テーマにおいても更なる発展の可能性を確信しました。
今回の受賞を励みに、引き続き研究活動に邁進していく所存です。
最後になりますが、研究に対し多くの示唆を頂きました共著の先生方、発表の際に議論を深めて頂いた皆様に感謝致します。
2平米以下のソーラーパネルとGPSを搭載したボートをマキノ町サニービーチと竹生島の約20kmの往復コースで自律航行させるびわ湖クルーレス・ソーラーボート大会において、工学系研究科システム創成学専攻・精密工学専攻と新領域創成科学研究科海洋技術環境学専攻の大学院生を中心としたチームが優勝しました。チームはシステム創成学専攻の演習授業でボートを設計・製作し、船型性能水槽、相模湖や手賀沼で練習を重ね、チーム一丸でレースに臨みました。酷暑のなか、8月15日の初日には伴走する漁船と激突してボートが大破するアクシデントに見舞われながらも、湖上で修理を完遂し、レースを再開、26日のレースでも見事な走りをみせて優勝することができました。当活動は、システム創成学専攻特別演習における活動です。進学される学生の皆さんは、ぜひ参加を検討ください。
ソーラーボートプロジェクトチーム:
工学系研究科
システム創成学専攻
パクサンギュ M1 北澤研
李越 M1 北澤研
周金鑫 D1 北澤研
韓天盛 M1 高橋研
邵思怡 M1 高橋研
古田泰之 M1 高橋研
精密工学専攻
徐欣雨 M1 金研
新領域創成科学研究科
海洋技術環境学専攻
十文字拓也 M1 村山研
土橋直己 M1 尾崎研
佐藤淳之 M1 高木研
豊田洋介 M1 平林研
9月28日、当専攻修士課程2年(当時)の垣内弘太さんが、The 10th International Conference on Social Informatics (SocInfo) 2018(於:ロシア サンクトペテルブルク)においてBest Paper賞を受賞しました。本賞は、同大会において、最も優秀な論文に与えられる賞です.
<受賞した研究・活動>
講演タイトル:”Influence of Selective Exposure to Viewing Contents Diversity”
膨大な量のメディアコンテンツにアクセス可能である今、私達は日々パーソナライズされたコンテンツを消費しています。そのようなパーソナライゼーションにより、私達の消費するコンテンツの多様性は減少し、社会における分断・分極につながる恐れがあります。そこで、ユーザが消費するコンテンツの多様性が時間とともにどう変化するかを調査することは重要です。本研究では、まず、ユーザの消費コンテンツの多様性が時間とともにどう変化するかを測定・分析するためのフレームワークを提案しました。提案フレームワークにおいては、”多様性”の再定義を行い、コンテンツの多様性を測定するための指標を導入しています。そして次に、提案フレームワークを用いて、選択的接触と消費コンテンツの多様性の変化の関係の分析、ならびにどのような要因によりユーザの消費コンテンツの多様性は増大するのかの調査を行いました。その結果、外部からの影響がない環境下では、ミクロな視点で見るとユーザの消費コンテンツの多様性は減少するが、一方マクロな視点で見ると多様性は増加することがわかりました。これは、社会における分断・分極が起こりにくくなることを示唆します。また、複数のカテゴリにまたがるようなコンテンツを消費することで、その後の消費コンテンツの多様性が増大することを明らかにしました。
<受賞者のコメント>
会議に採択されるだけでなく、Best Paperの賞までいただけたのは非常に光栄です。これからも、この結果に満足することなく研究を続けていきたいと思います。
7月10日、当専攻博士課程1年(当時)の見邨和英さんが、日本地球惑星科学連合 2018年連合大会 固体地球科学セクションにて、学生優秀発表賞を受賞しました。本賞は、日本最大の地球科学関連学会である日本地球惑星科学連合大会において、優秀な発表を行った学生に与えられる賞です。
日本地球惑星科学連合 2018年連合大会 学生優秀発表賞受賞者のページ(
http://www.jpgu.org/awards/ospa.html)
<受賞した研究・活動>
”Origin of common chemostratigraphy of pelagic clay in the North Pacific Ocean: age constraints from ichthyolith stratigraph”
<受賞者のコメント>
レアアースを高濃度で含む海底資源「レアアース泥」の成因・分布を完全解明すべく、今後も研究に励みます。
7月26日、当専攻
和泉研究室4年生(工学部システム創成学科SDMコース)の平野正徳さんが,2018年度人工知能学会全国大会(第32回)にて、学生奨励賞を受賞しました。本賞は人工知能学会全国大会で優秀な発表を行った学生を表彰する賞です。
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)学生奨励賞
https://www.ai-gakkai.or.jp/jsai2018/
https://www.ai-gakkai.or.jp/about/award/jsai_award-conf-s/#CONFERENCE_S
<受賞した研究・活動>
”Effects Analysis of CAR Regulations on Financial Markets using Artificial Market Simulations”
金融市場における自己資本比率規制という規制が市場にどのような影響を与えるのかということについて、
人工市場シミュレーションを使用して研究し,市場への不安定化効果についての検証を行っています。
<受賞者のコメント>
今回、人工知能学会全国大会という非常に大きな会議で学生奨励賞に選出いただき、大変光栄であります。
これからも引き続き頑張りたいと思います。
8月14日、当専攻博士課程3年(当時)の谷中瞳さんが、言語学・論理学の国際サマースクールThe 30th (2018) edition of ESSLLI で開催された自然言語処理の国際ワークショップ NLP in the Era of Big Data, Deep Learning and Post Truthにて、Best paper awardを受賞しました。
ESSLLI (European Summer School in Logic, Language and Information)
http://esslli2018.folli.info/
国際ワークショップ
http://alt.qcri.org/esslli2018-nlp-era/index.php?id=workshop-programme
<受賞した研究・活動>
”Towards understanding bilingual textual entailment and similarity”
<受賞者のコメント>
今回、このような名誉ある賞を受賞でき、大変嬉しく思っています。
今回の受賞を励みに、今後よりいっそう研究に邁進していきたいと思います。
当専攻の合田隆 准教授が、2017年度の Joseph F. Traub Information-Based Complexity Young Researcher Award を受賞しました。

同賞は、情報に基づく複雑性理論 (Information-Based Complexity) と呼ばれる数理科学分野において重要な貢献をした35歳以下の若手研究者に授与されます。
授賞式は、2018年7月にフランス・レンヌで開催された国際会議「13th International Conference in Monte Carlo & Quasi-Monte Carlo Methods in Scientific Computing (MCQMC 2018)」において行われました。
2017 Joseph F. Traub Information-Based Complexity Young Researcher Award
https://doi.org/10.1016/S0885-064X(17)30096-1
<受賞者コメント>
日頃の家族の支えと、共同研究者の皆さんとの活発な研究討議なくして、本賞の受賞はありませんでした。この場を借りて謝意を表したいと思います。
当専攻の西林仁昭教授が平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞しました。科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞は、我が国の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は開発において顕著な成果を収めた者を顕彰するものです。表彰式は4月17日に実施されました。
平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞
(
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/04/1403097.htm)

<受賞した研究・活動について>
分子触媒を利用した触媒的窒素固定反応に関する研究
<受賞理由>
アンモニアは生命維持活動に必須な人類にとって極めて重要な化合物である。20世紀初頭に工業的な合成法として「ハーバー・ボッシュ法」が開発された。この方法では、高温高圧の極めて厳しい反応条件が必要であり、人類が使用する全エネルギーのうち数%以上を使用するため、より温和な反応条件で進行する次世代型窒素固定法の開発は最重要検討課題の一つである。
本研究では、ピリジンを含むPNP型ピンサー型配位子やN-ヘテロサイクリックカルベンを含むPCP型ピンサー配位を有する窒素架橋二核モリブデン錯体を分子触媒として利用することで、常温常圧の極めて温和な反応条件での触媒的アンモニア生成反応の開発に成功した。また、窒素分子の窒素-窒素三重結合の直接的切断を鍵段階として進行する触媒反応の開発にも成功した。
本研究により、大幅な触媒活性の向上(触媒当たり8当量から最高830当量へ)に成功し、化石燃料や大規模設備を使用せずに、簡単で小規模な装置で霞(かすみ:空気と水)からアンモニア合成が実現可能であることを示した。
本成果は、省エネルギープロセスでの次世代型窒素固定法の開発実現に寄与することが期待される。
<今後の抱負・感想>
本賞を受賞させて頂けたのは研究室の皆さんはもちろんのこと、関係諸先生方のお陰だと、心より感謝致しております。今後も、アンモニアをエネルギーキャリア及び水素キャリアとして利用した「アンモニア社会」の実現を目指して研究を展開する予定です。引き続きご指導ご鞭撻をよろしくお願いします。
3月16日、当専攻博士課程3年(当時)の谷中瞳さんが言語処理学会第24回年次大会において若手奨励賞を受賞しました。本賞は,言語処理学会年次大会において内容が優れたものと認められた論文の著者である若手研究者に与えられる賞です。
言語処理学会第24回年次大会のページ(
http://www.anlp.jp/nlp2018/)
若手奨励賞のページ(
http://www.anlp.jp/award/nenji.html#y2018)
<受賞した研究・活動>
自然演繹に基づく文間の含意関係の証明を用いたフレーズアライメントの試み

<受賞者のコメント>
今回、このような名誉ある賞を受賞でき、大変嬉しく思っています。今回の受賞を励みに、今後よりいっそう研究に邁進していきたいと思います。
当専攻修士課程の垣内弘太さん(M1)、村山ゆいさん(M2)、山崎卓朗さん(M2)と、工学部航空宇宙工学科の大谷健斗さん、山崎朋征さんのチームが、日本最大規模の学生向けハックイベントJPHacksでBest Audience AwardおよびNEC、LIFULL、三菱モルガンスタンレーの3社からのスポンサー賞を受賞しました。
多様なバックグラウンドを持つメンバーによって構成されたチームが、外出時の赤ちゃんにつけるウェアラブルデバイスの企画・開発を行いました。複数の審査員から今後事業化できる可能性があるとコメントをいただき、それも視野に入れて開発を続けていく予定です。