エネルギー・資源フロンティアセンター/システム創成学専攻の加藤泰浩センター長/教授が第28回「日経地球環境技術賞」の最優秀賞を受賞

2018年10月31日、日本経済新聞社が主催する第28回「日経地球環境技術賞」の受賞者が発表され、エネルギー・資源フロンティアセンター/システム創成学専攻の加藤泰浩センター長/教授が最優秀賞を受賞しました。 本賞は、温暖化防止、新エネルギーや省エネルギー、資源・物質循環,自然環境・生態系保全など地球環境の持続可能性を確立するための技術開発、研究や調査について、独自性、将来性や実現性の観点から特に優れたものに対して贈られます。 <受賞した研究・活動について> 『南鳥島レアアース泥 –革新的な資源開発システムの創成−』  加藤泰浩教授が率いる研究グループは、2013年に日本の排他的経済水域内である南鳥島周辺の海底下から、ハイテク製品に不可欠なレアアースを高濃度で含む新資源「レアアース泥」を発見しました。さらに、特に開発に適した面積2,500 km2の有望海域におけるレアアース資源量 (酸化物換算) は世界の消費量の数百年分に相当する1600万トン超に達することを明らかにしました。レアアースを高濃度で含む粒子を効率的に回収する技術も確立し、2020年代半ばの商業採掘をめざしています。  レアアース泥は陸上鉱床で問題となる放射性元素をほとんど含まないクリーンな新資源です。国産資源であるレアアース泥に高濃度で含まれる重レアアースやスカンジウムなどの有用元素を活用することにより、日本が強みとする低環境負荷技術やハイテク新素材の開発を強く後押しし、地球環境課題の解決に大きく貢献することが期待されます。

吉村研究室と大澤研究室が2018年度人工知能学会全国大会で優秀賞をダブル受賞

6月8日、2018年度人工知能学会全国大会(鹿児島県)で、吉村研究室(内田英明、藤井秀樹、吉村忍)による「道路交通網と電力系統の連成シミュレーション」、ならびに大澤研究室(早矢仕晃章、大澤幸生)による「データ3.0時代のデータランドスケープ」が、優秀賞をダブル受賞しました。 <受賞した研究・活動> 「データ3.0時代のデータランドスケープ」(早矢仕晃章、大澤幸生) データを取り巻く環境、役割、価値の変化を概観し、異分野データ連携の課題の表出化から、異なる領域のデータを結合する可視化手法「データランドスケープ」を提案しました。そして、異種のデータのネットワークが作り出す構造的特徴を定量的に評価し、データの関係性を俯瞰的に分析しました。 <コメント> この度、人工知能学会の全国大会にて優秀賞という名誉ある賞を頂きました。査読してくださった方々、選考委員の方々、オーガナイズドセッション聴講者の皆様に感謝するとともに、本研究活動を日頃から支援してくださっている専攻の先生方、研究室のメンバーに深く御礼申し上げます。AIに対する社会的な期待が高まり、データの価値や役割も一層重要となってきています。データ・AI技術・人間の相互作用に基づくデータの価値発見によるイノベーションの場である「データ市場」と、それを支援する技術が必要です。今回賞を頂いたことへの感謝を原動力とし、これからも一層研究に励んでいく所存です。今後ともよろしくお願い申し上げます。 <受賞した研究・活動> 「道路交通網と電力系統の連成シミュレーション」(内田 英明,藤井 秀樹,吉村 忍) 電気自動車を介して電力系統と交通網の間に生じ得る相互作用に着目し、 電力・交通の2つのシミュレータを連成させるモデルを開発しました。 また、都市スケールの数値解析により電圧不安定化等の現象を再現しました。  <コメント> この度は、人工知能学会の全国大会にて優秀賞を頂き誠にありがとうございます。 発表を行ったオーガナイズドセッションでは幅広い背景を持った発表者・聴講者が集まっており、 活発な議論のなかで本テーマにおいても更なる発展の可能性を確信しました。 今回の受賞を励みに、引き続き研究活動に邁進していく所存です。 最後になりますが、研究に対し多くの示唆を頂きました共著の先生方、発表の際に議論を深めて頂いた皆様に感謝致します。

エッグドロップ甲子園2018

2018年 11月3日(土、祝)、システム創成学専攻、人工物工学研究センターの共催でエッグドロップ甲子園を開催しました。高校生へのものづくり、設計工学の啓蒙として、2013年から柏キャンパスで開催していたイベントで、今回から、会場を本郷キャンパスに変更しました。高校別の3人1組のグループで競い、高さ10mの高さから落とす卵を守るプロテクターを紙で設計、製作します。関東周辺の高校から、27組81名の高校生が参加し、それぞれ非常に工夫されたプロテクターが作成されました。競技に先立ち、鈴木克幸教授よりミニ講義が行われ、その後プロテクターの制作が行われました。昼休み後、3号館の中庭において卵を装着したプロテクターを、「エッグ」のかけ声とともに各チームが落下させました。参加者からは大きな歓声が上がり、大変な盛り上がりでした。 27チーム中9チームが卵を守ることに成功しました。その中から、制作時間、使った紙の量、人気投票の結果をもとに順位が決められ、表彰式が行われました。横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校(チーム名:卵解放軍)が優勝、栄光学園高校(チーム名:ブツリだピン)が2位、常総学院高校(チーム名:3R)が3位となりました。また、技術的に優れたチームに送られる東京大学賞に常総学院高校(チーム名:KHH)、デザイン賞に横須賀学院高等学校(チーム名:Science Girls)、ユニークなアイディアに贈られるカネパッケージ賞に常総学院高校(チーム名:伊藤安)が選ばれ、全員に表彰状および副賞が贈られました。いくつかの高校では、物理のカリキュラムの中にエッグドロップを取り入れ、本大会への参加を目標にしているということでした。

設計のコンセプトを説明したPRシートの例

ミニ講義

プロテクター制作

プロテクター制作

エッグドロップ

エッグドロップ

表彰式

表彰式