髙橋・万研究室の学生が「2025年 IHI/SAMPE Japan 学生ブリッジコンテスト」のカテゴリーRで第3位を受賞しました!

・受賞日:2025年12月4日 ・氏名:唐 梓尧(D1)、宮本 怜(M2)、李 嘉欣(M2)、鮎澤 航之介(B4)、金 誠(D2) ・受賞した賞の名称と簡単な説明:SAMPE(The Society for the Advancement of Material and Process Engineering)学生ブリッジコンテスト世界大会は、繊維強化複合材料を用いた橋の軽量性・構造効率を競う、毎年開催される学生競技大会です(約100チームが参加)。 本年度の日本予選において、当研究室の学生チームはリサイクル炭素繊維部門(カテゴリーR)で第3位を受賞しました。本賞は、再生炭素繊維を用いた複合材料設計・成形技術に対する本チームの着実な進展が高く評価されたものです。 ・研究・活動の説明:ブリッジコンテストでは、各大学の学生チームが設計・製造した繊維強化複合材料製の橋が三点曲げ試験によって評価され、規定荷重を超えた橋の中で最も軽量なものが高く評価されます。 リサイクル炭素繊維部門(カテゴリーR)は、サーキュラリティの潮流を受けて新設された部門であり、SAMPE Japanより提供されるリサイクル炭素繊維不織布の使用と橋の最大外形寸法のみが指定されています。樹脂系や成形方法、積層設計は自由度が高く、創造性と技術力が問われる部門です。 本年度は、とくに積層設計の最適化に注力し、構造内部の荷重伝達経路を改善することで、三点曲げ試験における破壊形態がより理想的かつ再現性の高いものとなりました。これらの改良により構造効率が向上し、第3位という結果につながりました。 ・受賞者コメント:この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。設計から成形、試験に至るまで多方面でご支援くださった研究室の皆様に、心より感謝申し上げます。 今年度は、これまでの経験を踏まえつつ、再生炭素繊維の成形プロセスおよび積層設計の改善に取り組み、構造性能の向上という明確な成果を得ることができました。 今回の第3位受賞は、再生炭素繊維材料の可能性をさらに拡張しうる手応えを得る機会となりました。来年も、材料特性の理解深化や界面制御の改善を通して、より軽量で高性能な橋の実現を目指し、引き続き研究・開発に励んでまいります。

柴崎研究室の潘 佳泰さん(M1)が、日本物流学会において全国大会院生セッション優秀発表賞を受賞しました

・受賞日:2025年9月13日 ・氏名:システム創成学専攻 修士1年 潘 佳泰 ・受賞した賞の名称と簡単な説明:日本物流学会全国大会 院生セッション優秀発表賞:日本物流学会全国大会の大学院生部門(院生セッション)において優秀な発表を行ったものに与えられる。 ・研究・活動の説明:SセメスターでTAとして手伝いをした基礎プロジェクトの結果を発展させた「紅海危機下のドライバルク船の航路選択に関するモデル分析」の結果を発表しました。本研究では紅海危機がドライバルク船の航路選択に与えた影響について統計モデルを使用し分析を行いました。従来と同様に航路間の距離差が重要要因であることに加え、船舶の所属国および積荷の有無についても航路選択へ大きな影響を及ぼしている可能性を示しました。 ・受賞者コメント:この度は栄誉ある賞をいただけたことを誇りに思っております。日頃よりご指導いただきました柴崎先生や、助教のtranさんをはじめ、研究室の皆さんに心より感謝申し上げます。引き続き成果を出せるよう努力を重ねてまいりたいと思います。

岡部研究室の齋藤 理 元助教、陳 偉堃さん(D3)、董 澤宇さん(博士課程修了)、岡部 洋二 教授が、日本非破壊検査協会において論文賞を受賞されました

・受賞日:2025年6月20日 ・氏名:齋藤 理(生産技術研究所・元助教)、陳 偉堃(システム創成学専攻・D3)、董 澤宇(システム創成学専攻・博士課程修了)、岡部 洋二(生産技術研究所・教授) ・受賞した賞の名称と簡単な説明:日本非破壊検査協会 論文賞 日本非破壊検査協会の機関誌「非破壊検査」に、2023年あるいは2024年に掲載された論文のうち、非破壊検査技術の向上を図る目的で、学術及び技術上優秀と認められた論文が表彰されます。 ・研究・活動の説明:本論文は、航空機や宇宙産業で利用されるハニカムサンドイッチ構造のはく離検出に関するもので、ガイド波の分散特性を活用した新しい非破壊検査技術を提案することで、従来の技術では困難とされている複雑形状や大規模構造体への適用を可能にしています。また、レーザ超音波技術を用いた非接触検査を実現し、実験データに基づく信号処理手法の開発を通じて、はく離の検出精度を飛躍的に向上させています。本論文に示されている成果は、航空機等のメンテナンス作業の効率化とコスト削減、および安全性の確保に寄与するとともに、非破壊検査分野の学術的発展にも貢献することが期待されます。 ・受賞者コメント:この度は、名誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。今後も引き続き研究室において、超音波に基づいた損傷検知手法の研究に取り組み、非破壊検査および構造ヘルスモニタリング分野の発展により一層の貢献ができるよう、努力してまいります。

川畑研究室の浦中祥平助教が日本鉄鋼協会において澤村論文賞を受賞しました

・受賞日:2025年3月8日

・氏名:浦中 祥平

・研究科、専攻等:システム創成学専攻

・受賞した賞の名称と簡単な説明:『澤村論文賞』 英文学術論文誌「ISIJ International」に掲載された前1か年の論文で、学術上・技術上最も有益な論文を寄稿した者に授与されます。

・研究・活動の説明:『Quantitative Analysis of Hardening Due to Carbon in Solid Solution in Martensitic Steels』 実用鋼においてマルテンサイト組織の硬さの制御は、鋼の高強度化や高性能化する際に重要ですが、マルテンサイトの硬さの発現メカニズムについては、固溶C、転位、粒径、析出物が影響していることは理解されているものの、各々の影響度については必ずしも明確に説明されていませんでした。 本論文では、マルテンサイトの硬さにおよぼす固溶Cの影響を定量的に評価し、マルテンサイトの硬さの起源解明に挑戦しています。電気抵抗測定による固溶Cの定量化を行うとともに、転位密度およびミクロ組織の定量化を精緻に行うことで、固溶C・転位・析出物・粒界・残留オーステナイトが強度・硬さにおよぼす影響を定量的に評価し、固溶Cが強度発現に大きく寄与していることを明確に示しました。

・受賞者コメント:このたびは、名誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。 本論文の執筆にあたり、ご指導・ご助言を賜りました共著者の皆様に、心より御礼申し上げます。 今後も鉄鋼材料の発展に貢献できるよう、より一層努力してまいります。