⼈⼯物ネットワーク
Digital twin
Smart system
MODE
システムをより安全に、より効率よく利用するために、現在と将来の状態を精確に把握・予測することが求められます。海では船舶や洋上風力発電システム、空では航空機や宇宙機器、陸では橋梁やパイプラインなど、高い安全性と効率性が求められる対象に対して、センシング・シミュレーション技術を駆使して対象物の状態を再現・予測できるレプリカ、すなわちデジタルツインの研究開発を行っています。デジタルツインによって見えていなかったことが分かるようになれば、事故や非効率な運用を防止できるだけでなく、高い水準で自動化、無人化、大型化、極限環境での開発が可能となり、人類のさらなる挑戦を駆動できると考えています。
人間は、体のどこかで異常(痛みや不快感)を感じれば(自己診断)、それらを自己修復したり、自分が置かれている環境を変えたり、専門家に治療してもらうことができます。これらは発達した神経網や優れた判断力を持ち、能動的な情報伝達、動作ができるから実現できることです。構造物や機械にセンサ、アクチュエータ、プロセッサを実装し、それらが有機的に統合されているスマートシステムを開発しています。光ファイバのどこででも計測が可能な高精度センサ、水中で利用できる光無線通信システム、船舶・航空機・土木構造物のヘルスモニタリングシステムに関するプロジェクトが実施されています。
海上輸送・海洋開発において、新たな技術開発と社会実装を目指し、シミュレーション共通基盤と呼ばれるソフトウェア技術を確立し、高度・複雑システムに対応するエンジニアリング力を産業として強化する取り組みを行っています。そのために、モデルベース開発(MBD)およびモデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)の方法論の研究、各種要素技術をシミュレーション共通基盤上で統合・活用する方法の研究も実施します。並行して、新たなシステムを導入するうえでの国際ルール作りや、グローバルな海事クラスター形成戦略についても検討します。