都市・交通データサイエンスの深化
モビリティサービスのメカニズムデザイン
都市と交通の共進化モデル
都市内の交通行動や観測をセンシングする技術が広がっており、そのデータをハンドリングするスキルが求められている。単なる短期的な予測ではなく、長期的な都市活動の予測や政策に対する応答を実現するためには、GPSによる移動軌跡や都市・交通ネットワーク解析のみならず、人間心理を捉えた人々の意思決定モデリングも用いることで、都市行動デザインにつながるデータサイエンス手法を構築する。
オンデマンドモビリティや自動運転、従来の公共交通と新たなモビリティの連携、人流と物流の統合的な運用など、都市には日々新しいモビリティサービスが実装されている。そのような新しいモビリティは、サービスレベルや技術だけではなく、利用者行動を踏まえた制度設計を必要とする。行動論的メカニズムデザインの観点から、都市内への新しいモビリティサービスの実装方策を構築する。
過去数十年において、都市内での人々のライフスタイルは大きく変わっている一方で、人間の生活として変わらないものも存在する。そのような長期的なスパンから都市の発展・変化と交通行動の変化の相互作用を共進化モデルとして捉えたい。このような理論的・実証的アプローチに基づき、これからの都市のあり方、起こりうる課題を考え、都市のトランジション・マネジメントを実現する。